チンクエテッレ

チンクエテッレへの行き方紹介【おすすめの見どころや現地ツアー情報も】

ポルトベーネレ 町並
チンクエテッレ ヴェルナッツァ

チンクエテッレへの行き方が知りたい猫:
「チンクエテッレへの行き方が知りたいなぁ。はじめてチンクエテッレで、行き方がわからないよ。
そうそう、行き方もなのだけど、一人だと心配だし、おすすめの現地ツアーとかの情報もできれば知りたいよ。」

ここの記事では、

  • チンクエテッレへの様々な行き方を紹介
  • チンクエテッレへの現地ツアーを紹介

この記事を書いた私は、ミラノに6年住んでいる間に、お気に入りだったチンクエテッレに6度行き、結構くまなく歩きました。

さらに、チンクエテッレの隣町のポルトベーネレという街が気に入りすぎて、そこの教会で結婚式を挙げました。こちらの教会↓

ポルトベーネレ 教会

一生のうちに一度は見たい、イタリア北西部リグーリア海岸の切り立った崖っぷちに並ぶ、五つの集落チンクエテッレ。

ちなみにイタリア語で「チンクエテッレ」は「5つの土地」を意味します。

街の中を歩くとそこはもう、宮崎駿監督の「魔女の宅急便」の世界です。

ローマやミラノ、フィレンツェやベネチアといった大都市だけではなく、こういった田舎の小さな村に、本当のイタリアの魅力は隠されているんですよ。

それでは、チンクエテッレへの行き方を、ご紹介していきたいと思います。

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チンクエテッレへの様々な行き方を紹介

あの崖っぷちに立ち並ぶカラフルでかわいい町並みのチンクエテッレって、隣町のポルトヴェーネレと共に、ユネスコの世界遺産に登録されてから、テレビとかでよく見かけるようになりましたね。

行ってみたいけど、そもそもどうやって行くの?という疑問にお答えしたいと思います。

チンクエテッレへの行き方はこれだけあります。

  • 電車での行き方
  • 車での行き方
  • 遊覧船での行き方
  • 空港からのアクセス

チンクエテッレへ電車での行き方

チンクエテッレへのアクセスとして、最も一般的な方法が、電車によるものです。

基本的には、 ヴェネツィアやミラノ、ジェノバといった北側の都市からのアクセスは、ジェノバを経由して、北側の玄関口であるレヴァントLevanto)から、フィレンツェやボローニャ、ピサ、さらに南のローマなどからのアクセスは、チンクエテッレの南玄関口、ラ・スペッツィアLa Spezia)からのアクセスとなります。

チンクエテッレ・エクスプレス

 

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現在チンクエテッレの五つの村の間は、イタリア国鉄による、チンクエテッレ・エクスプレスが走っています。

チンクエテッレ・エクスプレスは、イタリア国鉄が経営しているので、ユーレイルパスを利用することも可能です。

チンクエテッレ・エクスプレスの電車の時刻(始発と終電)ですが、

ラ・スペッツィア発ーレヴァント行き(チンクエテッレ・エクスプレス)

始発が4時30分発、最終が1時4分発になってます。

レヴァント発ーラ・スペッツィア行き(チンクエテッレ・エクスプレス)

始発が4時50分発、最終は、0時21分発です。

この始発と終電の間、チンクエテッレへ北側の最寄駅となる、レヴァントから、南側の最寄駅であるラ・スペツィアの町まで、1日99本の電車が、土日関係なく15分間隔で、列車がチンクエテッレのそれぞれの町を走ります。

チンクエテッレへの電車チケットと料金

この電車に乗るには、 当然電車チケットが必要になります。

チンクエテッレおよび、北の最寄駅レバントと南の最寄駅ラ・スペツィアの間で、電車を利用する場合は、どの2つの駅の間であっても、大人4EURO子供2EUROの一回券を購入し、日付を機械で印字して乗ります。(子供は4歳から12歳まで)

印字時刻から、75分間は、何度、どの駅で乗り降りしても自由です。

ただ、気を付けなければいけないのは、チケットは乗車前に、必ず機械で印字しなければなりません。

これをしないと無銭乗車という扱いを受けてしまいます。

日本と違い、時間制(75分間は乗り放題)のチケット制なので、何時に乗ったかが重要になるためです。こちらの緑色の機械↓

チンクエテッレ 切符印字機械引用:http://www.firenzetoday.it/

このチケットで、チンクエテッレの町を走る、緑色の公共バスに乗ることもできます。

もう一点の注意点が、チンクエテッレ外からの、電車でのアクセスについては、その都度大人2.4ユーロ、子供については1.2ユーロの税金が課せられるという点です。

チンクエテッレ・チケット(パス)

チンクエテッレカード引用:http://www.parconazionale5terre.it/Ecinque-terre-card.php

チンクエテッレを、電車で周遊する際に強い味方になるのが、チンクエテッレトレインカードと呼ばれる、周遊パスです。

このカードを持っていると、一回一回電車チケットを買う必要がないのと、印字忘れ(最初の一回だけでOK)が避けられるのでオススメです。

駅の売店や町のタバッキ(タバコ屋さん)で購入できます。

昔はトレッキングカードとトレインカードの、2種類があったのですが、今はトレッキングカードの方は、販売停止になっていて、チンクエテッレカードとして購入できるのは、チンクエテッレ・トレインカードのみになります。

チンクエテッレトレインカードを持っていると

  • チンクエチェントエリア(レヴァントからラ・スペッツィア間の)電車に1日乗り放題になる
  • 町の間を走る、バスに乗り放題
  • チンクエテッレ国立公園内への立ち入りが、自由にできる
  • 町の中にあるトイレを自由に使える(イタリアはトイレが有料のことがほとんどです)
  • 国立公園内にある環境学習ワークショップへの参加が可能
  • 町の中の公共wi-fiが、自由に使える(イタリアで困るのがwi-fi環境ですが、これは助かります)
  • ラスペッツィアで使用できる、美術館の割引券など

チンクエステッレ・トレインカードの料金

  • 大人(1日券):16EURO(2日券29EURO、3日券41EURO)
  • 子供(1日券):10EURO
  • 家族券(1日券、大人2人、子供2人):42EURO
  • シルバー(1日券):13EURO

*価格は、2019年12月情報です。

チンクエテッレへの行き方、車の場合

チンクエテッレ 車移動

チンクエテッレに車で行くというのは、いきなりですがハードルが高いです。

チンクエテッレは11世紀に、5つの要塞都市として建設されたのですが、当時から陸路のアクセスがなく、これらの5つの町相互に行き交うにも、船によるアクセスしかありませんでした。

この小さな集落のチンクエテッレが、他のイタリアの、貴族や王族達に攻め込まれなかったのも、 陸路がなく、しかも崖地で、平坦な部分もなく、土地に魅力もないということで、チンクエテッレは、誰からも攻められずに、その独特な町並みを保つことができたのです。

今日にして、ようやく海岸線沿いに鉄道路線が、 北はジェノバから南のラスペッツィアまで、チンクエテッレの五つの町を走り抜けており、電車でのアクセスが容易になっています。

一方車用の道路は、山側の尾根側に整備され、今ではチンクエテッレへの車でのアクセスが可能になっています。

ただ、険しい山々を切り開いた道路なので、決して走りやすい道路というわけではありません。

さらに町の中心部にアクセスするためには、車が入れないことも多くあります。

県道51号線別名、チンクエテッレ街道(Strada Provinciale delle Cinque Terre)が、五つの町に沿って、内陸部を走っているのですが、そこからそれぞれの村にアクセスすることができます。

そして、それぞれの村の手前には、公共の駐車場があって、そこに車を停め、徒歩で市内に入っていく形になります。

例外として、コルニリアの中心部、モンテロッソの一部の地域には、車で入ることができます。

ただ基本は、山側の村の入り口の手前にある駐車場に車を停め、そこから徒歩で町の中心に向かうか、公共の緑色のバス(バンくらいの大きさ)を利用することになります。

チンクエテッレは、治安は悪くありませんので、車を置いて、車上荒らしに合うようなことは滅多にないのですが、貴重品などは、車に置いていかない、見える所に置かないように、細心の注意を払いましょう。(どうしても荷物を置く場合は、見えないように車のトランクに)

もう一点駐車場の注意として、線の色に注意してください。

黄色の線は月極駐車場、青い線は、臨時使用者用の有料駐車場、白い線は無料駐車場を意味します。

駐車料金

リオマッジョーレ:24 EURO /車/日

マナローラ:23 EURO /車/日:道路沿いにも「無料駐車場」がるものの、カーブ付近は駐車禁止になっていますので、注意しましょう。

コルニリア:10 EURO /車/日、5つの町の中で一番安いです。

町に向かう道の途中に、大きな駐車場があります。

チケットマシーンから、駐車チケットを購入して、車の外から見える所に置きます。

車で来る場合には、コルニリアには、ホテルが提携している駐車場も多いので、ホテルを押さえるときに、一緒にホテルの提携駐車場を確保しておくのもおすすめです。

ヴェルナッツァ:12 EURO /車/日

ヴェルナッツァにも駐車場はありますが、村へ続く道が、2011年の洪水で崩れて、しばらく閉鎖になっていました。

今は開通しているようですが、駐車場自体少ないので、ヴェルナッツァへ行く場合、隣のコル二リアなどで車を止めて、電車で行く方がおすすめです。

モンテロッソ:25 EURO /車/日

モンテロッソに車を止める場合も、基本は、ホテルを予約する際に、駐車場付きのものを選ぶようにしましょう。駐車料金が高いです。

チンクエテッレ街道を車で走ると、目の前に、オリーブ畑やぶどう畑の山肌が現れ、それにつながる、リグーリア海の絶景の中をドライブすることになります。

ただ、車の走る道は曲がりくねっており、車酔いしやすい人は注意が必要です。

また、幹線道路は、対向車とすれ違うのに十分なスペースがあるのですが、それぞれの町に入る、一本道は非常に狭く、場所によっては、1台の車しか通れないほどの道路幅になっています。

チンクエテッレへ遊覧船(海から)のアクセスの方法

 

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チンクエテッレの伝統的なアクセス方法として、船からのアクセスがありますが、旅行者も同じ体験が可能です。

船でチンクエテッレにアクセスする場合、どこからアクセスするのか、どのくらい時間がかかって、いくらぐらいお金がかかるのかについて、ご紹介したいと思います。

チンクエテッレ遊覧船

ラ・スペッツィアから出航する遊覧船で、チンクエテッレのそれぞれの町に訪れることが可能です。

遊覧船は、コンソルツィオ・マリティモ・ツーリスティコ社(Consorzio Marittimo Turistico)が運営する遊覧船で、オフシーズンとオンシーズンで、運行スケジュールが若干違うのですが、1日に約11本前後の船が、ラスペッツィアからレヴァントに向けて、各チンクエテッレの町を巡ってくれます。

ラ・スペッツィアからレヴァントまでの、所要時間が、約1時間45分ぐらいです。

この船の面白い点は、何と言っても普段見ることができない、海からのチンクエテッレを望むことができる点。

さらに、チンクエテッレと一緒に、世界遺産として登録されている、 ポルトヴェーネレの町を船で訪れることができることです。

チンクエテッレ遊覧船の時刻表

遊覧船の時刻表はこちらになります。↓

公式サイト時刻表(英語、4月20日から10月13日)

3月19日から4月19日、10月14日から11月3日までも公式サイトに時刻表が載っています。

これらは2019年版ですが、2020年も同様の時刻表になると思われます。

11月4日から3月18日まで、冬の間は運行はないので注意が必要です。

チンクエ テッレ遊覧船の料金

こちらがチンクエテッレの遊覧船の料金表です。

往復も可能な、乗り降り自由な一日券:大人35EURO、子供20EURO(6歳から11歳)

片道で全ての港に降りる場合:大人27EURO、子供15EURO

ラスペッツィアから、ポルトヴェーネレへの往復チケット:大人13EURO、子供8EUROです

他にも、様々なツアーのオプションが用意されています。

こちらが料金表です(公式サイト、英語)

チンクエテッレの遊覧船の予約は、公式サイトでも直接することが可能です。

ポルトヴェーネレの町

このポルトヴェーネレという町は、車でのアクセスがチンクエテッレからも遠いこと、町を電車も通過していないために、旅行で行くのは難しい町です。

チンクエテッレは、世界遺産になってから、特にアジア圏の観光客で溢れていることが多いのですが、 電車でのアクセスが難しいことから、このポルトヴェーネレの町は、結構ひっそりしていて、イタリアの港町の日常を楽しむことができます。

またチンクエテッレで結婚式を挙げたい方は、海に突き出た先にある、カトリック派聖ペトロ教会で、イタリアでも珍しい、カトリックでない日本人が結婚式を挙げられる数少ない教会があります。

教会の基礎になっている石組みそのものは、5世紀のもので、今の教会自体は13世紀に建てられた、とてもロマンチックな教会です。私もここで結婚式を挙げたました。

ポルトベーネレ 教会 アプローチ

結婚式の後、町で唯一のホテルで披露宴をしたのですが、海の先端の教会から、4つ星ホテルまで、タキシードとウェディングドレスで、並んで町の中を通り抜けたのですが、町中の人から、祝福されました。

一生の忘れられない思いです。

街で唯一のホテル↓

詳しくは、ホテル予約サイト(booking.com)の紹介ページにありました。

チンクエテッレへ空港からアクセスする場合

チンクエテッレの最寄りの空港は、ピサ空港かジェノバ空港になります。

南北の違いはありますが、チンクエテッレからは、ほぼ同距離になります。

どちらの空港も、日本からの場合直行便がないので、例えば東京からの場合、成田からローマに入りローマから乗り換えになります。

ジェノバ空港からチンクエテッレへアクセスする場合

東京(もしくは大阪)からローマ経由、ローマから飛行機で約1時間ほどで、ジェノバには到着することが可能です。

大体ですが成田(大阪)からローマまで約13時間、それにプラスジェノバまで国内線が、約1時間と、飛行時間自体は14時間ほどで到着します。

ジェノバ・セストリ空港からは、ボーラバス社(Volabus社) のシャトルバスで、ジェノバ中央駅(Genova Piazza Principe)に向かいます。

ジェノバ中央駅からチンクエテッレまでは、電車で直通で行くことが可能です。

ジェノバの空港からバス→電車で、合計約2時間、チンクエテッレの最初の町、モンテロッソに到着することができます。

ピサ空港からチンクエテッレへアクセスする場合

ジェノバと同様で、東京(もしくは大阪)からローマ経由、ローマから飛行機で約1時間ほどで、ピサには到着することができます。

ピサ空港からチンクエテッレへのアクセスですが、空港から、ピサ中央駅行きのシャトル電車(PisaMover)に乗り、そこから、チンクエテッレまで直通の電車で向かいます。

所要時間は、空港からチンクエテッレの町モンテロッソまで、ジェノバからとほぼ同じ、合計約2時間の旅になります。

空港から、ピサ中央駅までのシャトル列車が2017年に開通したという点で、ピサ空港の方が、ジェノバ空港に比べて、 チンクエテッレのアクセスはしやすくなりました。

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チンクエテッレへの現地ツアー紹介

マナローラ 駅

旅慣れた方は、チンクエテッレへの行き方は、だいたいわかってきたかなと思います。

特に、電車でのアクセスはとても便利になっています。

ちょっと難易度が上がりますが、遊覧船でのアクセスは是非挑戦してもらえたらと思います。

特に電車で行けない、ポルトベーネレの町の魅力を是非体験してもらいたいです。

ポルトベーネレ 町並

チンクエテッレへ遊覧船で行きたくなった猫:
「チンクエテッレとポルトベーネレ遊覧船いいなぁ。でも英語もイタリア語も話せないし、予約なんてできそうにないなぁ。
日本語ガイド付きのツアーとかないの?」

チンクエテッレや、秘境ポルトベーネレに行きたい場合、あまりにニッチなために、日本からツアーが組まれることはほとんどありません。(秘境ですからね。)

[日本語ガイドがつく現地ツアー]を発見しましたのでご紹介しておきますね。

フィレンツェから、バスで移動して、ラ・スペッツィアに行き、遊覧船でポルトベーネレやチンクエテッレなどを周遊する日本人ガイド付きプランです。

朝超早いプラン(6:45にフィレンツェのコーチステーション集合)ですが、口コミを見ると、かなり高評価なツアーのようです。

マナローラから電車でヴェルナッツァ、さらに電車でモンテロッソで昼食、そこからポルトベーネレへ船で移動します。

注意点は、ボートに乗れるのは4月から10月の間だけのようです。(冬の間は船自体営業していません)

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チンクエテッレへの行き方まとめ

チンクエテッレ 遠景

チンクエテッレへの行き方をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

元々断崖絶壁にできた、孤高の五つの要塞都市である、チンクエテッレは船でしかアクセスできない場所でした。

町が色とりどりなのも、船で帰宅する漁師たちが、洋上からでも自分の家をすぐ見分けられるようにということで、カラフルになったと言われています。

現代になって、 船だけではなく鉄道や車や飛行機なのでもアクセスが容易に出来るようになりました。

山の中を抜けていく鉄道の旅も楽しいのですが、 せっかくチンクエテッレに行かれるのであれば、是非とも、海からのチンクエテッレの風景を、昔の漁師が見たと同じように楽しんでいただくのもおすすめです。