ミラノといえば買い物!
というイメージも強いですが、おすすめの観光スポットもあります。
ミラノの主要な観光スポットは、たいがい1日で回りきれます。

その中でもミラノ観光の目玉、ミラノ大聖堂とその周辺についてご紹介します。
Contents
ミラノ大聖堂の入場料と見どころ
ミラノ大聖堂は、世界最大級の大きさを誇り、広さはサン・ピエトロ大聖堂の次だそうです。
ミラノ大聖堂入場料
ミラノ大聖堂は、休館日はなく、毎日朝8:00から、夜の7:00まで開館されています。
もともと入場料はなかったのですが、今は、観光客が増えたために、3ユーロかかります。(子供などの割引の場合、2ユーロ、聖カルロの地下霊廟への入場料込み)
聖カルロの地下霊廟
聖カルロの地下霊廟は、常に混んでおり、さらに開館時間が短いので注意しましょう。
月-金:11:00から17:30
土:11:00から17:00
日:13:30から15:30
(閉館30分前で、入館終了)
ミラノ大聖堂の地下には、正面入り口近くから、地下礼拝堂(洗礼堂)へ入ることもできます。
地下は狭いので結構込み合っています。
地上の大聖堂とは違った趣があります。
内部の絵画
建物内部には、様々な絵画やステンドグラスで、聖書の出来事が描かれています。
聖書を読むことができない庶民のために、読まなくても聖書の内容が理解できるように、絵画にしていったそうです。
聖バル・トロマイ像

教会の中で、最も有名な芸術作品は、イエス・キリストの十二使徒の一人、聖バル・トロマイ像です。
この像は、筋肉質のおじいさんのような像ですが、実は皮を剥がれて殉教しているシーンだそうです。
肩からかけているショールのようなものが、自分の剥がされた皮膚なんだそうです。
この殉教のモチーフは、ローマのシスティーナ礼拝堂に描かれているミケランジェロによる「最後の審判」でも有名です。

絵画の中では、聖バル・トロマイがキリストの右下に描かれているのですが、そこでも自分の皮を左手に持っています。
ちなみにこの皮の顔が、ミケランジェロの自画像ということでも有名です。
大聖堂の屋上
ミラノ大聖堂の屋上にも上がることができるのですが、そこから見るミラノの景色は絶景です。
晴れた日だとアルプス山脈も見ることができます。
また、尖塔の先の彫刻の詳細が観れるのも、屋上からだけです。
ミラノの絶景がひろがる屋上には、是非上がって見てください。

屋上へは階段またはエレベーターで上がります。
大聖堂の屋上への入場券を購入すると、大聖堂入館料と大聖堂美術館(大聖堂となり)への入場料が含まれます。(2018年12月現在)
- エレベーターパス(Duomo Pass Lift)
16€(大人)、8€(子供)
- 階段パス(Duomo Pass Stairs)
12€(大人)、6€(子供)
です。
ゴシック建築の尖塔

ゴシック建築の傑作で、その特徴とも言える、135本の尖塔からなり、その全ての尖塔の先に、聖人の彫刻が立っています。
尖塔以外に教会の外側に、2,245体の彫像が飾られています。
さらに内部のものと合わせると、6,000体の彫刻を数え、世界で最も彫刻の多い教会です。
ほぼ彫刻で建物ができているといってもいいくらい多いです。
一番高い尖塔の先には、黄金のマリア像が立っています。
ちなみにこの近辺の古い建物は、このマリア像の高さを超えないことが、全ての建築を建てるときに要求されていたそうです。
マリア様を見下ろすことがないようにということですね。
正面の青銅のドア
大聖堂正面入り口の5つの青銅のドアは、第二次世界大戦後に完成しています。
これらの扉も、それぞれに聖書の物語や教会の歴史を描いていて、メインのドアは聖母マリアの生涯を描いています。
メインのドアの重さはなんと37トンあるそうです。
外壁
2004年から2008年まで、外装をメインに改修工事が有り、排気ガスで汚れていた、外壁の大理石の白さが戻り以前にも増して、光り輝くドゥオーモとなりました。
大聖堂美術館
ミラノ大聖堂の隣の王宮の一角が、ミラノ大聖堂美術館です。
大聖堂と同じPassで入館できます。
ミラノ大聖堂の模型や、彫刻の模型など、より詳しく見学することができるのでお勧めですよ。
ミラノ大聖堂の歴史

ミラノで最も有名なものといえば、ミラノ大聖堂だと思います。
ミラノ大聖堂は1386年に、そこにあった、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の上に建てられました。
工事はなかなか進まなかったのですが、約400年後にナポレオンがミラノを征服した際に、フランスの資金で、現在の形に作られたそうです。
ちなみに1805年には、このミラノ大聖堂で、ナポレオンのイタリア王としての戴冠式が行われました。
当時ミラノを征服し、フランス皇帝であると同時に、イタリア王国の国王となっていたナポレオンは、ミラノを首都として定めており、その中心である大聖堂を権威の象徴として、急ピッチで完成させたと言われています。
完成が1813年で翌年の1814年に、イタリア王国は崩壊して、ナポレオンもミラノを去ります。
作り損ですね。
第二次世界大戦でも爆撃を奇跡的に逃れ、残ったそうです。
イタリア旅行、ミラノ編、ミラノ大聖堂の秘密
聖遺物「釘」
大聖堂の奥の3枚のステンドグラスは、世界で最も背の高いステンドグラスです。
その手前には、小さな赤い電球が見えると思います。

その電球のあるところに、いわゆる聖遺物とされる「キリストが磔」された時の「釘」の一つが置かれています。
このドゥオーモの後陣には普段近づけないので、遠くから見るしかありません。
9月14日から2週間、二ヴォラの儀式と呼ばれるカトリックの祭典の間、「釘」は一般公開されます。
この儀式の際に、はしごで「釘」を、取りに行っていたのですが、レオナルド・ダ・ビンチが、「めんどくさい」と思って、なんと15世紀にして、世界で初めてのエレベーターを、ミラノ大聖堂のために発明しました。
日時計
あまり気づかれることは少ないのですが、ミラノ大聖堂の入り口近くには、日時計があり、正確に正午を示すそうです。
地盤沈下などが起こるたびに、過去に数回調整され直されています。
現在も正確な時間を示すそうです。
建物の後ろにある歴史を知って、ミラノ大聖堂を見ると、また違って見えてくるのも面白いですよね。