南イタリアは治安が悪いとよく言われます。
あくまでもMタローの主観でしかないですが、
確かに、北に行くほど空気感が安全な気はします。

イタリア全体で言えることですが、
スリや泥棒は日本より多いです。
羽交い締めにして物を盗むような
強盗は北ではあまり聞きませんが、
南の方では用心した方が良いと聞きます。
基本は、日本と同じ感覚で歩き回らない、
ということにつきます。
南イタリアで安全に旅行するための
コツをご紹介いたします。
南イタリアの治安が悪いといわれる背景
泥棒の発生件数を見ると、
南イタリアだけが悪いわけではありません。
むしろ、ミラノなど北イタリアでの、
単位人口当たりの泥棒の発生件数は、
南イタリアより多いのです。
ではなぜ「南イタリア=あぶない」とイメージを
持たれるのでしょうか?
アメリカの公的機関(OSAC)のレポートによると、
南イタリアの問題点としては、
麻薬に関する事件とギャングによる組織的な詐欺が、
シチリア、カラブリア、カンパニア、
プーリアの各州では多いそうです。
南イタリアが未だに、
マフィアの影響が強いというのがあります。

また、ナポリに関しては、
それに加えて、高い失業率、
廃棄物処理問題で暗躍している犯罪組織の
カモッラが影響しているそうです。
実際ナポリの感想としては、
北部の都市と比べて、
駅前からちょっと雰囲気が怪しく、
イタリア人以外の外国人が多く、
路上販売の人が多かったり、
車が結構乱暴な運転が目につきました。
あと、道にもゴミなども散らかっている印象で、
公共のサービスが行き届いていない感がありました。
南イタリア犯罪の傾向
南イタリアの犯罪の傾向ですが、
南部の大都市ナポリを例にとると、
外国人であるとか、
観光客であるとかといった区別はなく、
誰でも犯罪に遭遇する可能性があるそうです。

大抵は、スリや泥棒といった、
窃盗犯罪が多く、ナポリを訪れた、
アメリカ人のうち、2017年だけで、
300名以上がパスポートを紛失
または盗まれています。
自動車にまつわる窃盗も多く、
繁華街などで、
警察の少ないエリアに集中して、起こっています。
車上荒らしや、ひったくりなどです。
ひったくりの手口として、
車の走行をスクーターが邪魔し、
運転手が窓やドアを開けた途端に、
携帯電話や財布を仲間が盗んでいくものです。
同様の手口で、
「あなたの車のタイヤがパンクしている」
と親切そうに話しかけて来て、
窓やドアが開いたときに、
別の仲間が盗んでいく手口です。
最近の悪質な事例として、
窓が開いている車の外から、
生きたネズミを放り込んできて、
運転手が車から出た途端に、
車ごと盗む手口があったそうです。
車の運転は、
南部の都市部では避けたほうが無難です。
それにはさらに理由があって、
イタリアは北部でも、運転が荒いのですが、
南部は輪をかけて、運転が荒いです。
犯罪以上に事故の危険性があります。
南イタリア観光の注意点
ナポリ中央駅、Piazza Garibaldi駅周辺では、
典型的な手として、旅行者を装った人間が、
「~への行き方」
などを聞いて来て注意がそれている間に、
別の仲間が荷物を盗んでいきます。
同じように、マスタードやヨーグルト、
飲み物などをわざと引っ掛けて、
大げさに謝罪している間に、
別の仲間が手助けするふりをして、
荷物を盗んでいきます。
残念なことですが、泥棒は、
ベビーカーや重い荷物などで困っている時に
助けるふりをして、近寄ってくることが多いです。
特に人が多い雑踏の中だと、
まぎれて逃げやすい環境なので、
そういった犯罪者が多いです。
人混みで話しかけてくる人には注意をしましょう。
特に、スパッカナポリの
ジェス広場(Piazza del Gesu’)、
スパニッシュクォーター(Quartieri Spagnoli)を含む
歴史的な中心エリア(Centro Storico)は、
昼と夜で大きく姿を変えます。
全てのバーやレストランが閉まる時間になると、
酔っ払いや、若者、ギャングなどで溢れ、
喧嘩なども多く見られます。
夜にこれらのエリアに近づくのはやめ、
このようなエリアは昼に観光するようにしましょう。
ナポリの例をあげましたが、
南イタリアの大都市、
シチリア州都のパレルモや
カラブリア州都のカタンザーロ、
プーリア州都のバリなど、
同じような犯罪傾向があると言えます。
- 持っている荷物はなるべく最小限にする
- 自分の荷物は常に意識する
- 観光中も周りの様子に気をかける
- 人が多いエリアでは、話しかけられても無視する
- 繁華街や中央駅などは夜間にはうろつかない
この辺りを守っていれば、
犯罪に遭遇する確率は格段に下がります。
日本よりちょっと高いアンテナを張って、
犯罪に巻き込まれるリスクを下げたいですね。